不定期開催の茨城弁講座。
今回は「~め」について
お話していきます。
茨城弁は「~っぺ」のように”語尾に特徴がある”表現が多いのですが、
今回の「~め」もそのように使う茨城弁です。
まあ、大体は
標準語のような言葉の語尾に「め」が付け加わるだけで
茨城県外の人にも通用します。
だが、「め」が付くものの特殊な用法もありますし、
「め」が付けられないようなものもあるので
そこに注意して「~め」を聞き分けて
使いこなせるようになればいいと思います。
目次
茨城弁「~め」の使い方
茨城弁「~め」の使い方は
「動物の種類」の呼び名に「~め」を使うのが一般的です。
ただ先ほどもお話したように
例外的な使い方があるのも茨城弁「~め」の特徴だったりもしますので
注意しましょう。
いぬめ
「いぬめ」は
分解すると「いぬ」+「~め」となることから
”犬”をあらわす茨城弁となります。
茨城県の地方にはむかし、野良犬がそこら中に徘徊していました。
そういう光景を見たときなんかに茨城県民が
「いぬめがあるってる」(犬が歩いている)と
言ったりしたものです。
ちなみに、秋田犬でも柴犬でも
プードルでもミニチュアダックスフントでも
犬種に関わらず、
すべて「いぬめ」でオッケーです。
とりめ・とっとめ
「とりめ」は、さっきの「いぬめ」と同じように
「とり」+「~め」となるので
鳥をあらわします。
また、先ほどの犬同様
その鳥の種類が
スズメだろうが鳩だろうが
カラスであってもウグイスでも
同じく「とりめ」で通用します。
「とっとめ」については
まあ特殊なのですが、
「とっと」の部分が
鳥のことをあらわしているので
「とりめ」と同じように
使うことができます。
ねごめ・ぶだめ
「ねごめ」は、
「ねこ」が茨城弁特有の濁点が付く「ねご」に変換され
「ねご」+「~め」となります。
なので猫をあらわしています。
おなじように「ぶだめ」も
「ぶた」→「ぶだ」となり
「ぶだ」+「~め」と変換されて
豚をあらわします。
さらにしつこいようですが、
犬や鳥と同じく
「ぶだめ」も「ねごめ」も
種類にかかわらず、
そのまま使ってオッケーです。
茨城弁「~め」の例外的使い方
このように茨城弁「~め」は
動物の種類につけるだけで簡単に活用できそうな茨城弁ですが、
この原則に反するような使い方だったり
使えない動物がいたりするので
そこに気を付けましょう。
蚊の場合の特殊な使い方
茨城弁で蚊をあらわして
「~め」を使おうとしたときには、例外的に
「かんめ」と表現されています。
普通に「か」+「め」だと
「かめ」になってしまうので
亀となってしまうので
異なる生物になってしまいますね(笑)
実際に茨城県民が「かんめ」といったときには
聞き取ったり理解が遅れてしまいがちなので
気を付けましょう。
「~め」が使えないもの
ここまでお話したように
「動物の種類」+「~め」で
簡単に”茨城弁っぽく”なるのが便利そうですが、
使えない動物が結構多いので注意しましょう。
全てをあげられないですが、
ここにいくつかの例を挙げておきます。
・かめ
・うま
・うし
・むし
などなど・・・
なので、下手に茨城に合わせようとして
闇雲に「~め」を使いまくると、
ネイティヴ茨城弁の使い手には
”一瞬で看破”されてしまうので
使うときには気を付けていきましょう。
がぎめ
今までのお話では、
茨城弁「~め」が
”動物の語尾に付けられるもので、使えない動物もある”ということでしたが、
動物以外にも例外的に「~め」が使われる場合があります。
日本国内では
子どもだったり若者だったり未熟な者を蔑む意味で
「がき」とののしったりしますが、
茨城では濁点を伴うので「がぎ」となります。
そして、茨城弁では、その「がぎ」に
「~め」がつかられて表現されることがあります。
そのため茨城弁の「がぎめ」は
一般的には「子ども」をあらわしています。
(余談ですが、「がぎめ」の複数形は「がぎめら」となります。こちらの「がぎめら」、けっこう茨城県内で頻出する茨城弁のひとつになりますので、こちらも押さえておくとよいでしょう。)
まとめ
茨城弁「~め」を聞き分けられれば茨城県民の主張がけっこうわかるようになりますし、
「~め」を使いこなせれば茨城県民とのコミュニケーションが円滑にこなせる日が近づくことでしょう。
関連記事:「茨城弁講座①ごじゃっぺ」
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